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病気の名前や、症状の名前はたまにユニークなものがあります。
通称も入れると「ライナスの毛布」「ジャイアン症候群」や「サザエさん症候群」と言うのもあります。
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その中の一つで、子どもの頃になりやすい「不思議のアリス症候群」と言う病気があるのを知っていますか?
どの子でもなり得る不思議な病気なんです。
この記事の目次
不思議のアリス症候群とは?
物語の、不思議の国のアリスの話をご存じですか?
主人公のアリスが不思議の国に迷い込み、小瓶に入った薬を飲むと体が大きくなって周りのものがどんどん小さくなっていったり、別の薬を飲んでぐんぐん体が小さくなっていくシーンがあります。
そのシーンが、作者であるルイス・キャロル氏の実体験だったのではないか?と言う見方から、名付けられた病気です。
症状としては・・・、
近くにある小さなものが、通常の見え方とは違い、ものすごく大きく見えたり、
2~3メートル上にある天井が、果てしなく遠く見えたり・・・視覚に問題が無いものの、通常と世界の見え方が違う症状が出る病気を不思議のアリス症候群といいます。
不思議の国のアリス [ ルイス・キャロル ] | ||||
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他にはどんな症状が出るの?
物が大きくなったり小さくなったり、
形が歪んで見えたり、
あるはずの無いものが見えたり、
浮いているような感覚になったり、
奥行や距離の感覚がおかしくなったり、
時間の感覚が早くなったり遅くなったり感じるそうです。
原因は分かっているの?
実は、まだ原因がはっきりとは解明されていません。
片頭痛やてんかんを起こした時に、脳の空間認知をつかさどる部分に影響をあたえ、症状を引き起こしているのではないか?と考えられているそうです。
他にもエプスタイン・バー(EB)ウイルス感染症という疲労や、リンパの腫れを引き起こすウイルスが中枢神経を刺激することが原因ではないか?と考えられています。
小さな子が感染してもあまり症状が出ないウイルスで、発熱、リンパの腫れ、疲労感を感じるのが特徴です。
アメリカでは約半数の子が、大人なら約95%以上が感染したことのあるポピュラーなウイルスです。
不思議のアリス症候群になりやすい人は?
一説には、芸術家がなりやすいと言われていますが、それは不思議のアリス症候群にかかっている人は多くの人が片頭痛持ち、そして芸術家には片頭痛持ちが多いことから言われ始めたようです。
まだ詳細が分かっていない病ですが、子どもも大人もかかることは症例報告で確認されています。
子どもの場合は一過性のことが多く、長くても子ども時代のうちに終わることが多いそうです。
ただ、大人になってから発症すると、うつ病との合併症を起こすことも多く、治療法がないと言われています。
そのため、子どもが発症するときと、大人が発症するときでは原因が違うのでは?とも考えられているようです。
子どもが不思議のアリス症候群のようなことを言い出したら?
まずは、否定せず、肯定せず、子どもの様子を観察したり、子供にはどのように見えているのか、ゆっくりリスクニングしてください。
子どもが自分の見ている世界に動転して暴れてしまうようなら、他の家族に動画やビデオに撮影してもらっておくと後で病院で説明しやすいです。
病気かもしれないと思った場合には、
大人の場合は神経内科か脳神経外科、
子どもの場合は小児科や小児メンタルクリニック
で受診することをオススメします。
イギリスで発表された病ですが、日本では福島県の太田熱海病院に勤務される神経内科,脳神経センター長の山根清美先生が研究なさっています。
早く原因が究明されることを願うばかりです。
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